配偶者ビザの更新で不許可になるケースとは?更新前に確認したいポイントを行政書士が解説
「配偶者ビザの更新は簡単に許可される」
と思われている方も少なくありません。
しかし実際には、配偶者ビザ(日本人の配偶者等)の更新申請で不許可となるケースもあります。
当事務所にも、
「結婚して何年も経つのに更新で不許可になることはある?」
「別居しているけど更新できる?」
「収入が少なくても大丈夫?」
といったご相談が寄せられています。
配偶者ビザの更新では、初回申請と同様に「夫婦としての実態」が審査されます。
結婚している事実だけではなく、現在も夫婦として生活しているか、安定した生活基盤があるかなどが確認されるため、状況によっては更新が認められないことがあります。
この記事では、配偶者ビザの更新で不許可になりやすいケースや更新前に確認したいポイントについて行政書士が解説します。
配偶者ビザの更新とは?
配偶者ビザには在留期間があります。
一般的には、
6か月
1年
3年
5年
のいずれかが付与されます。
在留期限後も日本で生活するためには、在留期間更新許可申請を行う必要があります。
更新審査で入管が確認するポイント
更新申請では主に次のような点が審査されます。
- 現在も婚姻関係が継続しているか
- 夫婦として生活しているか
- 安定した収入があるか
- 納税義務を果たしているか
- 法令違反がないか
初回申請時より提出書類が少ないケースもありますが、審査自体がなくなるわけではありません。
ケーススタディ
不許可ケース@ 離婚している
当然ですが、離婚している場合は配偶者ビザの更新はできません。
配偶者ビザは婚姻関係が前提となる在留資格です。
離婚後は原則として別の在留資格への変更を検討する必要があります。
また、離婚した場合には入管への届出義務もあります。
不許可ケースA 長期間別居している
夫婦関係が継続していても、長期間別居している場合は注意が必要です。
例えば、
数年間別々に生活している
連絡をほとんど取っていない
生活費のやり取りがない
といった場合は、実質的に婚姻関係が破綻していると判断される可能性があります。
別居していても許可されるケース
次のような合理的な理由がある場合は、更新が認められることがあります。
単身赴任
海外赴任
親の介護
出産や育児のための一時的な別居
この場合は事情を説明する資料を提出することが重要です。
不許可ケースB 夫婦関係が実質的に破綻している
法律上は離婚していなくても、
家庭内別居状態
長期間会っていない
夫婦としての交流がない
場合には更新が難しくなることがあります。
入管は戸籍上の婚姻だけでなく、実際の夫婦関係を確認しています。
不許可ケースC 収入が不安定で生活基盤に問題がある
配偶者ビザに明確な年収基準はありません。
しかし、
無職状態が長い
世帯収入が極端に少ない
継続的な収入が見込めない
場合には注意が必要です。
入管は日本で安定した生活を送れるかどうかを確認しています。
不許可ケースD 税金や社会保険料を滞納している
近年特に重視されているポイントです。
例えば、
住民税の未納
国民健康保険料の滞納
国民年金の未納
などがある場合、更新審査に影響する可能性があります。
特に住民税の納付状況は必ず確認しておきましょう。
不許可ケースE 虚偽申請が発覚した
更新申請時に、
実際は別居しているのに同居と申告した
婚姻関係について虚偽説明をした
などの事実が判明すると、不許可となる可能性があります。
また、将来的な在留資格申請にも大きな影響を与えます。
不許可ケースF 刑事事件や法令違反がある
配偶者ビザであっても、
刑事事件
重大な交通違反
入管法違反
などがある場合には審査に影響することがあります。
違反内容によっては更新が認められないケースもあります。
更新前に確認したいチェックポイント
更新申請前に次の項目を確認しておきましょう。
□ 現在も婚姻関係が継続している
□ 同居している、または別居理由を説明できる
□ 住民税を納付している
□ 健康保険料や年金を納付している
□ 安定した収入がある
□ 在留カードの期限を確認している
□ 必要書類を揃えている
更新申請で提出する主な書類
一般的には次のような書類を提出します。
在留期間更新許可申請書
パスポート
在留カード
戸籍謄本
住民票
課税証明書
納税証明書
状況によって追加資料を求められることもあります。
更新が不安な場合は早めの相談を
次のようなケースでは、更新前に専門家へ相談することをおすすめします。
別居中である
収入が少ない
転職や退職をしている
税金の滞納がある
過去に不許可歴がある
事前に対応策を検討することで、不許可リスクを軽減できる可能性があります。
まとめ
配偶者ビザの更新では、
離婚している
長期間別居している
婚姻関係が破綻している
収入が不安定
税金を滞納している
虚偽申請がある
といったケースで不許可となる可能性があります。
更新申請は単なる手続きではなく、「現在も配偶者ビザの要件を満たしているか」を確認する審査です。
更新時期が近づいている方や、更新に不安がある方は、事前に専門家へ相談することをおすすめします。
当事務所では、配偶者ビザの更新申請、不許可リスク診断、別居中の更新相談などにも対応しております。お気軽にご相談ください。